たけはら町並み保存地区

広島県竹原市にあるたけはら町並み保存地区は、江戸時代から続く歴史的な町並みが今も大切に守られているエリアです。 白壁の建物や格子窓が連なる通りを歩くと、まるで時間をさかのぼったかのような感覚になります。

この町は、平安時代に京都・下鴨神社の荘園として栄え、江戸時代には入浜式塩田の開拓によって 製塩業の町として大きく発展しました。 その繁栄の記憶は、今も建物の意匠や町のたたずまいの中に色濃く残っています。

1982年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、 「安芸の小京都」とも呼ばれるようになりました。


歩いて楽しむ、町家建築の美

たけはら町並み保存地区の魅力は、観光名所として整えられた建物だけでなく、 人々の暮らしとともに使われ続けてきた町家建築を間近に感じられることです。

竹原格子 ― 商家の誇りが宿る意匠

竹原格子 竹原格子の細部

商家の窓や軒下に施された「竹原格子」は、この町を象徴する建築意匠のひとつです。 江戸時代から明治時代にかけて、製塩業や酒造業で栄えた商家の格式と美意識が表れています。

格子の下部や欄干にまで施された抜き加工からは、 「見えない部分にも手を抜かない」という職人のこだわりが感じられます。

なまこ壁 ― 蔵が語る町の歴史

お好み焼き店「ほり川」

お好み焼き店 ほり川

大正時代から続く醤油醸造元の蔵を改装したお好み焼き店「ほり川」。 外壁には、日本の伝統的な土蔵建築に用いられるなまこ壁が残されています。

この建物は、アニメ『たまゆら』に登場するお好み焼き店のモデルとしても知られ、 ファンにとっても訪れたい場所のひとつです。

虫籠窓 ― 防火と美を兼ねた工夫

虫籠窓

虫籠窓(むしこまど)は、江戸時代に広まった防火対策のひとつです。 木格子の上から漆喰を塗り込めた構造で、主に建物の2階部分に設けられました。

火災から家を守りながら、採光や通風も確保する。 実用性と美しさを両立させた、日本らしい建築の知恵といえます。


町に息づく、竹のある暮らし

竹原は、その名のとおり古くから竹と深い関わりをもってきた町です。 町を歩くと、建物の意匠や暮らしの道具の中に、自然に竹が取り入れられていることに気づきます。

竹の花入れと竹灯籠

竹の花入れ 竹灯籠

多くの家の門先には、竹の花入れに生けられた季節の花が飾られています。 それは、この町を大切に守り続けてきた住民の、さりげないおもてなしの心の表れです。

また、軒下に並ぶ竹灯籠は、竹に穴や模様をあけ、 ろうそくやLEDの光をやさしく灯す日本の伝統的な照明。 幻想的な光が、町並みに温かな表情を添えています。


竹原観光の楽しみ方

たけはら町並み保存地区は、 忠海港から車で約15分という立地にあります。

近くには「ウサギの島」として知られる大久野島があり、町並み散策とあわせて観光するのもおすすめです。

たけはら町並み保存地区 観光マップ

たけはら町並み保存地区
所在地:広島県竹原市本町三丁目 ほか
アクセス:JR呉線「竹原駅」より徒歩約15分
駐車場:道の駅たけはら、新町市営駐車場 ほか
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