神楽面の絵付け体験セット

木彫り神楽面の彩色

重要無形民俗文化財「里神楽」
神楽面の色付け体験

岡山県備中地方で行われる「備中神楽」で実際に舞で使用できる品質の神楽面です。
完成品を手元に置いて参考にしながら彩色できるセットをご用意しました。


こんな人におすすめ

  • 日本の文化を感じたい、知りたい人
  • 民芸品ではなく本物を求める人
  • 時間をかけて体験できるものを求める人
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神楽面とは

日本各地で催される里神楽のお面

いろいろな神楽面里神楽はさまざまな地域で開催され、いろいろな種類のお面があり、それらを総称して「神楽面」と呼ばれます。
神楽面は能や狂言の影響を受けたと言われており、翁面、鬼面、女面、ひょっとこ面、おかめ面、猿面、狐面など、様々な種類があります。
特に能に使われるお面は「能面」とい、最も有名です。
能面と神楽面は多くの点で共通点がありますが、神楽面は娯楽として着用されるため、ひょっとこ面やおかめ面といった滑稽な要素が含まれている点が異なります。

神楽を守る団体にとって、神楽面は衣装と同じくらい貴重なものです。私たちは、代々受け継がれてきた面を大切にしています。たとえ破損していても、修理して使用したり、型を取り複製したりして、伝統を守っています。それぞれの地域によって特色があり、その違いを楽しめるのも神楽面の魅力の一つです。

神楽面の作り方

能面と同様に、神楽面も木彫りで作られます。明治時代中期(1868~1912年)には、一部の地域で木の代わりに和紙が使われるようになり、和紙で作られた「張り子」と呼ばれる面が登場しました。
木彫りの面に比べて張り子は軽量で、舞う人にとって扱いやすく、製作者にとっても加工や修理が容易という利点があります。

しかし、今日でも神楽面の最も一般的なタイプは、依然として木彫りの面です。木彫りの面の素材は、木材の中で最も軽い桐材です。一方、装飾用の神楽面も作られており、樟脳などの木材が使用されることもあります。神楽面は、「面打師(めんうちし)」または「面彫師(めんちょうし)」と呼ばれる熟練の職人によって製作されます。神楽面の作り方は地域や職人によって異なります。ここでは、備中神楽のお面の製作工程をご紹介します。




神楽面(木彫、備中神楽)の制作工程

(1) 「木取り」

桐の原木歪みを防ぐため、通常は4年以上乾燥させた桐材を使用します。まず、お面に必要な大きさに桐材を切断します。
桐材は木材の中でも軽い素材で、頭に被るので軽いほど体に負担がかかりにくく、またヤニなどの成分も少ないため、汚れや色ムラがつきにくいのが長所です。

(2) 「荒彫り」

荒彫り神楽面の輪郭線に沿って木を切り出します。荒彫りは面の出来栄えを左右する最も重要な工程です。
型紙や見本の面を元に、輪郭線、目、鼻、口といった顔のパーツの位置を何度も採寸し、決定していきます。荒彫りでは、鉈を大胆に使用します。そして、細部の仕上げはノミで彫り込み、神楽面全体の骨組みを作り上げていきます。


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(3) 「小作り」

小作り荒彫りされた神楽面には、型紙に沿って各パーツが転写されます。表面は彫刻刀や小刀で丁寧に彫り、形を整えます。ドリルなどで目、鼻、口などの穴を開けます。
最後に、紙やすりで表面を磨き、滑らかにします。
面の種類によっては、両目に金具が付けられる場合もあります。


(4) 「彩色」





彩色彩色の工程は、下塗りと上塗りに分かれます。
使用する塗料の種類は地域や工房によって異なります。伝統的な方法では、下塗りには「膠(にかわ)」や「胡粉(ごふん)」が用いられます。現在では、発色や耐久性に優れた化学塗料が使用されることが多くなっています。
下塗りは、塗料を塗って乾燥させ、また塗るという工程を15回ほど繰り返します。その後、2日間ほど陰干しして乾燥させます。完全に乾燥したら、サンドペーパーで研磨します。次に、上塗りで同じ工程を15回ほど繰り返します。

(5) 植毛、穴あけ

毛植えお面の種類に応じて、髭や眉毛の毛を植えます。ドリルで穴を開け、毛束の根元を差し込み、接着剤で固定します。毛は長く丈夫な馬の尻尾の毛です。







神楽面色付け体験セット

Painting

職人歴45年の面打師のお面で、彩色体験をどうぞ。

面打師 宮田氏からのメッセージ

面彫師30歳から神楽面を作り始めて、今年で45年目になります。元々は神楽の舞い手でしたが、面作りにも興味を持ち、自分でも作るようになり、会社を辞めて面打師の道に進みました。
地元だけでなく、県外からの依頼も受けて神楽面を制作しています。
面作りに強い関心を持つ方が学びに来られるのですが、後継者不足が深刻です。神楽面に興味を持つ人が増え、神楽面作りが継承していけば嬉しいです。
心を込めて作った神楽面をご覧いただき、日本の伝統文化に触れていただきたいです。



お求めいただけるお面は3種類ございます。

商品1:健御名方命(たけみなかたのみこと)

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神楽面の大きさと素材

健御名方命のお面サイズ

サイズ:約250×210mm 材質:桐、真鍮
民芸品ではありません。実際に神楽に使用できる工芸品です。


建御名方命について

健御名方命この神楽面の神である健御名方命(たけみなかたのみこと)は、大国主命(おおくにぬしのみこと)の息子です。出雲の国譲りの際、武神タケミカヅチに果敢に挑み、後に諏訪の地に鎮座する諏訪大社の祭神となりました。武田信玄をはじめとする武将から崇敬され、多勢に無勢でも毅然と立ち向かう武勇の神ともいえます。


商品2:奇稲田姫(くしいなだひめ)

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神楽面の大きさと素材

櫛稲田姫

サイズ:約202×130mm 材質:桐、真鍮
民芸品ではありません。実際に神楽に使用できる工芸品です。


クシイナダヒメについて

櫛稲田姫このお面の奇稲田姫(クシイナダヒメ)は、八岐大蛇(やまたのおろち)という怪物に悩まされていた夫婦の八番目の娘です。
その村では毎年若い女性が八岐大蛇に食べられていました。奇稲田姫が生贄にされる直前、須佐之男命(すさのおのみこと)は、奇稲田姫を妻にすることを条件に八岐大蛇を退治することを申し出ました。須佐之男命は見事八岐大蛇を退治し、ふたりは結婚しました。
奇稲田姫はその名から、田んぼの女神とされています。


商品3:手力男命

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神楽面のサイズと材質

手力男命のお面サイズ

サイズ:約185×160mm 材質:桐材、真鍮、馬毛
民芸品ではありません。実際に神楽に使用できる工芸品です。



手力男命について

手力男命この
お面の神様は非常に力強い神様です。「天岩戸」では、その思い戸を開き、中にお隠れになっていた「天照大御神」を外に出しました。そのため、武神、スポーツの神様と呼ばれています。

また、天照大御神が二度と岩戸に入らないように、天岩戸を蹴り飛ばしたとされ、戸隠山が誕生したと言われています。

神楽面の楽しみ方

  • DVDや資料を参考に神楽や神楽面について学び、古き日本の神秘を体感してください。
  • 神楽面のデザインは、地域や面師によって微妙に異なります。完成品を見本に彩色しても、オリジナルの配色で塗ってもいいでしょう。
  • お面をつけて踊ってみましょう。振り付けはマスクに付属のDVDを参考にしてください。
  • お部屋に飾ってみませんか? 健御名方命(たけみなかたのみこと)は「五穀豊穣」「商売繁盛」、奇稲田姫(くしいなだひめ)は「五穀豊穣」「縁結び」、手力男命(たぢからおのみこと)は「技芸上達」「魔除け」のご利益があります。



    ※神様の名前の読み方や神話には様々な言い伝えや解釈がありますが、当サイトではその一つをご紹介しています。

 神楽面を楽しむ